太刀魚の締め方と血抜き完全ガイド|新鮮さを保つための秘訣と絶品レシピ

太刀魚(タチウオ)は、その美しい銀色の姿と繊細な味わいから、多くの魚好きに愛されています。特に刺身や塩焼きとして食べられることが多く、日本の食文化に深く根付いています。しかし、太刀魚を最高の状態で楽しむためには、適切な締め方や血抜きが重要です。今回は、太刀魚の基本的な「締め方」「血抜き」、そしてその「食べ方」について詳しく解説します。太刀魚を新鮮な状態で美味しくいただくためのポイントを押さえ、料理の腕を一段と上げてみましょう。

太刀魚の締め方

締め方の重要性

魚を美味しく食べるためには、適切な「締め」が必要です。魚の締め方によって、肉質や味わいが大きく変わります。特に太刀魚は、デリケートな肉質を持つため、締め方が非常に重要です。締め方が悪いと、身が硬くなったり、鮮度が落ちたりすることがあります。

太刀魚の基本的な締め方

太刀魚を締める際には、以下の手順を踏みます。

素早く脳締めする: 太刀魚を釣り上げたら、まずは素早く脳を破壊します。これにより、魚が無駄に暴れることを防ぎ、ストレスを最小限に抑えることができます。専用のアイスピックやナイフを使い、太刀魚の頭部にある目の後ろ部分から延髄を断ち切ります。ハサミを使ってもいいかもしれません。

注意点

締める際には、素早さが求められます。太刀魚は非常に薄く、傷つきやすい魚ですので、取り扱いには細心の注意が必要です。また、適切な道具を使うことも重要です。暴れる魚なので、慎重になる必要があります。
危険と判断された場合は、脳天締めは諦めた方が無難でしょう。

太刀魚が暴れるのを防ぐために、
首元を掴むためのホールド用のハサミを準備すると作業が楽になります。

太刀魚の血抜き方法

血抜きの重要性

魚の血抜きは、鮮度を保つために非常に重要なプロセスです。血液が残ったままの魚は、時間が経つと血の臭いが強くなり、味わいが損なわれることがあります。特に太刀魚はその薄い身から血が回りやすいため、しっかりとした血抜きが求められます。

血抜きの手順

  1. エラを切る: 太刀魚の血抜きを行うには、まずエラを切ります。エラの付け根にナイフを入れ、しっかりと切断します。この作業によって、血が外に流れやすくなります。
  2. 尾を切る: 次に、太刀魚の尾を切ります。尾の付け根にナイフを入れて切断し、血を排出させます。尾を切ることで、血液が流れやすくなり、より効果的な血抜きが可能です。
  3. 海水で洗う: エラと尾を切った後、太刀魚を海水で軽く洗います。海水に含まれる塩分が血液の排出を促進し、また、魚体を冷やすことで鮮度を保つことができます。
  4. 血抜きバケツに入れる: 血抜き用のバケツに海水を張り、切った太刀魚を入れます。バケツの中で太刀魚を泳がせるようにすると、さらに血が抜けやすくなります。10分から15分程度浸けておくと、効果的に血を抜くことができます。

血抜きのタイミングと注意点

血抜きは、魚を締めた直後に行うことが望ましいです。締めてから時間が経つと、血液が体内に滞留してしまい、抜けにくくなります。また、血抜きの際には、なるべく魚体を傷つけないように優しく扱うことが重要です。



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血抜きをしなくても良い場合

血抜きをしなくても太刀魚を美味しく食べられる場合もあります。以下のような場合が該当します。

すぐに調理する場合

釣り上げた太刀魚をすぐに調理する場合、血抜きを省略しても大きな問題はありません。特に、刺身や塩焼きとして新鮮な状態で食べる際には、血抜きをしなくても風味を保つことができます。

小型の太刀魚の場合

太刀魚が小型の場合、体内の血液量が少ないため、血抜きをしなくても味への影響が比較的少ないです。ただし、大型の太刀魚や、鮮度を特に重視する場合には、やはり血抜きを行う方が望ましいでしょう。

太刀魚の食べ方

刺身

太刀魚の刺身は、その繊細な味わいと美しい銀色の皮が特徴です。新鮮な太刀魚は、刺身にすることでその旨味を最大限に引き出すことができます。

刺身の作り方:

  1. 皮を引く: 太刀魚の皮は薄く、身に密着していますが、皮を引くと身が透き通り、より美味しく仕上がります。包丁で尾側から慎重に皮を引きます。
  2. 薄切りにする: 太刀魚は薄く繊細な身をしているため、薄く切ることがポイントです。包丁を寝かせて斜めに引きながら、1mm程度の薄さに切ります。
  3. 盛り付け: 切った刺身を美しく盛り付け、ワサビと醤油でいただきます。銀色の皮が見えるように盛り付けると、見た目も美しく仕上がります。

塩焼き

太刀魚の塩焼きは、シンプルながらもその旨味を存分に楽しめる調理法です。

塩焼きの作り方:

  1. 塩を振る: 太刀魚を三枚おろしにし、全体にまんべんなく塩を振ります。塩は少し多めに振るのがポイントです。
  2. 焼く: 魚焼きグリルやフライパンで、皮目を下にして焼きます。中火でじっくりと焼き、皮がパリッとしたら裏返します。裏面も同様に焼き上げ、全体がきつね色になれば完成です。
  3. 盛り付け: 焼き上がった太刀魚を皿に盛り、すだちや大根おろしを添えていただきます。

煮付け

太刀魚の煮付けは、甘辛いタレがしっかりと染み込んだ、ご飯のお供に最適な一品です。

煮付けの作り方:

  1. 下処理: 太刀魚を食べやすいサイズに切り分けます。骨が硬いので、包丁をしっかりと使って切り分けます。
  2. 煮汁を作る: 鍋に水、醤油、みりん、酒、砂糖を入れ、煮汁を作ります。沸騰させてから太刀魚を入れます。
  3. 煮る: 太刀魚を入れたら、弱火にして蓋をします。10分ほど煮込んだら、蓋を外し、煮汁を絡めながらさらに5分ほど煮詰めます。
  4. 盛り付け: 煮付けが完成したら、皿に盛り付けます。煮汁をたっぷりとかけ、しょうがの千切りを添えると風味が増します。

太刀魚の保存方法

冷蔵保存

太刀魚は非常に鮮度が落ちやすい魚ですので、購入したらすぐに処理し、冷蔵保存することが重要です。冷蔵保存する際は、内臓を取り除き、塩を振ってからラップで包みます。さらにジップロックに入れ、冷蔵庫のチルド室で保存すると、鮮度を保つことができます。

冷凍保存

長期間保存する場合は、冷凍保存がおすすめです。太刀魚を三枚おろしにしてから、一切れずつラップで包み、冷凍用のジップロックに入れます。できるだけ空気を抜いて密閉し、冷凍庫で保存します。解凍する際は、冷蔵庫でゆっくりと自然解凍するのがポイントです。

干物にする

太刀魚を干物にすることで、保存期間を延ばすことができます。塩水に漬けた後、風通しの良い場所で数時間干すだけで、簡単に自家製の太刀魚の干物が作れます。干物にすることで、旨味が凝縮され、独特の風味を楽しむことができます。

まとめ

太刀魚は、その美味しさを引き出すためには、適切な締め方や血抜き、保存方法が非常に重要です。また、刺身や塩焼き、煮付けといったシンプルな料理法でも、しっかりと下処理をすることで、より一層美味しくいただけます。ぜひ今回紹介した方法を参考にして、太刀魚の魅力を存分に楽しんでみてください。新鮮な太刀魚を使って、家庭で本格的な魚料理を堪能しましょう。



本当に美味しい魚なので、まだ食べたことがない方は、是非食べて欲しいです!
購入して食べても後悔はしない魚だと思います!